セローの「つの」
知っていらっしゃる方もたくさんおられると思いますが、セローのタンクに
付けられた「つの」のロゴには、実はこんな話しがあるのです。
セローが最初に発売されたのは1985年の8月の事でした。
ご存知の通り、「セロー」とはヒマラヤに住むかもしか、のことです。
当然タンクもヒマラヤかもしかをモチーフにしたロゴが書かれていました。
ところが、そのつののデザインがヒマラヤ、と言うよりは「奈良のしか」を
モチーフにしてしまったかのようなデザイン。
別に、デザイナーも悪気があってやったわけじゃなく、ヒマラヤに住む
かもしかなんてみんな見たこと無いから当たり前だよね。
したがって、当然生産前にそれに気付く人はおらずそのまま生産されて
しまいます。
好評のうちに発売を開始したセローでしたが、私が聞いたところによると
どこかの自然保護団体から(今度確認しておきます)
「ヒマラヤカモシカのつのは途中で枝分かれしてませんよ」とさっそく
チェックが入ったのでした。
しかし、そこはさすが自然にはうるさい(バイクの音がうるさいという意味
ぢゃないよ)ヤマハ発動機様、タンクのロゴを正しいものに換えようと決意。
すぐさま、今のロゴに変更されたのでした。
おかげで、最初の奈良バージョンは幻となり、その数は数百台のみと
言われております。
ちなみに、本当のヒマラヤカモシカは(と言うよりかもしかと言われる
種類は)頭の両サイドから計2本生えています。
四国の帝王セロークラブの副会長吉住様、イラスト宜しくお願いします。
で、早速送られてきました・・・・・。
以下、吉住氏のコメント
ニホンカモシカなら何となく分かるし、写真なども多いのですが、
ヒマラヤカモシカとなると資料がなくて難しいです。
セローバイヤーズガイドによると、
「大きさはだいたい体調140〜150cm、体重50〜100kg、
カシミール、中国の中央部、南部など標高600〜2700mの高地
のやぶ、森林に住んでいる。
岩場を走るのに都合のよい柔らかいひずめを持つ動物で、まさに抜群
の走破性を誇るセローにピッタリのイメージキャラクターだ。」
とのことで、この文章から想像して描きました。
タンクのデザインはスマートなシカですが、実際はわりとずんぐり
していて、にもかかわらず俊敏で身軽なのではないかと想像します。
SEROWというのはヒマラヤカモシカ固有の英語名かと思ったら、
Japanese Serow=ニホンカモシカという表現もあったりして、学術名
にも疑問が残るところです。
大きな図書館にでも行けば動物図鑑も含めて文献があるでしょうか。
で、私がペンションセローにいった時に、何とそこのオーナー佐藤さんが
この超初期型セローも所持しているのを発見!
さっそくガラス越しに写真を撮ったら見事にピンぼけになりましたので、
それを掲載します。
追加情報。
角の形にクレームを付けたのは、自然保護団体ではなくてどこかの大学の
先生だったらしいです。
追加情報2(01/9/5) 会員番号672番の河西さんよりちゃんとピントのあった(笑)写真を送っていただきましたのでアップします。
ビッグタンクに換装した際に撮影されたものだそうです。
(↑画像クリックにより拡大表示)
さらに会員番号650番 中田健二さんよりバリエーションが(笑)。
おしまい。
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